「あなたの強みは何ですか?」
よく聞かれる質問ですが、案外スッと答えられないものですよね。
ここでは強み分析で大事なことと、強みを見つける3つの方法を紹介します。
重要!強み分析で大事なこと
✔ 分析に時間をかけすぎない
✔ 強みの“発動条件”もセットで考える
分析に時間をかけすぎない
「分析」というと、時間をかけてたくさん考えるイメージを持ちますよね。
もちろんある程度考える必要はありますが、半年…1年…といった期間は必要ありません。
なぜなら分析をいくら続けても「私の強みは〇〇だから、〇〇すれば必ずうまくいく!」と断言できる日はこないからです。
強みは外的要因の影響を受けるので、動的で不確かなものです。
短期集中(一週間以内くらい)で分析して、ある程度あたりをつけられたらOK!と考えましょう。
強みの“発動条件”を意識する
強みを理解するためのアプローチは世の中に山ほどあります。
どのアプローチを取るのか、自分の好みで選んでOKですが、必ずこの視点を持ってほしいです。
その強みはどういった条件で発揮される(されない)のか。
・コンテクストの原理:個性3大原理のひとつ
・「条件(イフ)と帰結(ゼン)のシグネチャー」:正田 祐一 教授(ワシントン大学)が提唱するアイディア
強みは発動条件とセットで考えるとよい!とする根拠が、上記2つです。※詳しくは別記事で。
強みの発動条件が正確に理解できればできるほど、自分に合った戦略が取りやすくなります。
ここから強みを見つける具体的な方法を紹介していきます!
強みを見つける方法1:自分に聞く
✔ あなたがイラっとしてしまうコト・モノ・ヒトはなに?
✔ 「イラッ」の根拠から強みを見出す
✔ 場面(条件)もセットで考える
Q.あなたがイラッとしてしまうコト・モノ・ヒトはなに?
自分の経験をヒントにして強みを探していく方法です。
ついつい「イラッ」としてしまうコト・モノ・ヒトを思い出して、書き出してみましょう。
最低でも3つ以上出てくるといいですね!
(さくみの場合)
① 事実と意見(感情)を混同するヒト
② 他人の顔色を伺って自分の意見を言わないヒト
③ 前置きを長々と話されるコト
自分ってこういうとこでイラッとする人間なんだ…なんて思わず、正直に書き出そう!笑
イライラポイントから強みを見つける
先ほど書き出したことに、なぜいら立ちを覚えるのか。
それは、あなたには当たり前にできてしまうことが、できていない状態だからです。
イライラするポイントは、あなたの強み発見ポイントです。
ここでイライラポイントを強みに書き換えてみましょう。
(さくみの場合)
① 事実と意見(感情)を混同するヒト
→物事を客観視することで、事実と意見を明確にできる
② 他人の顔色を伺って自分の意見を言わないヒト
→他人と意見が異なる場面でも、自分の意見を主張できる
③ 前置きを長々と話されるコト
→結論ベースで話を端的に伝えられる
どんなイライラポイントからでも、必ず強みを出せますよ!
強みの発動条件(場面)を理解する
さて最後に、先ほど書き出したあなたの強みが、どういった条件(場面)で発揮されるのか(されないのか)を思い出してみましょう。
具体的であればあるほど良いですが、最初は条件(場面)をセットで考えるだけでも、強み理解への大きな一歩になります。
(さくみの場合)
① 物事を客観視することで、事実と意見を明確にできる
→会議、夫婦の会話、情報収集、営業マンの話を聞くとき
② 他人と意見が異なる場面でも、自分の意見を主張できる
→自分がチーム内で最年少であったり、目上の人がいる際に意見を言うとき
→ただし、“ソレ”についての知識が周りと同等にある(と自分が感じている)場合のみ
③ 結論ベースで話を端的に伝えられる
→相手との親密性が高いほどできる
たとえば②がわかっていると、部署異動したばかりのときなど新しい仕事をする際、なかなか意見が出てこない自分に戸惑ったりしません。
「まずは情報収集。知識をつけなきゃな」と、やるべきことがすぐにわかります。
自分の強みを活かすために、ゼネラリストではなくスペシャリストを目指そう!という戦略もいいですね。
強みを見つける方法2:周りの人に聞く
✔ 私の強みは?どんな時にそう思う?
✔ (属性にバラツキのある)5人以上に聞けるのがベスト
✔ 条件もセットで聞く
Q.私の強みは?どんな時にそう思う?
周りの人のほうが、あなたの強みをよく理解しているということは多々あります。
いろいろな属性の人(できれば5人以上!)に、私の強みってなに?と聞いてみましょう。
条件(場面)もセットで聞くことを忘れずに。
(さくみの場合)
・妻
内省と行動力。日常生活で、考え方や行動の変化が目に見えてわかる
・小学校からの友人
観察力と検索力。ゲームや部活など、自分(さくみ)が興味あることに取り組んでいるときにそう思う
・前職の同期
→私情を一旦抜きにして、話を聞いたり伝えることができる。忖度なし。会議中の様子からそう感じる
・現職の先輩
→人が言語化できていないことを、整理して代弁してくれること。会議やコーチングのときにそう思う
・現職の上司
→人や事象に関わらず、何かに接したときに状況を客観的/俯瞰的に観察して、冷静に考えられること。ただし、自分が当事者にならないことに限る。営業、面談、会議のときにそう感じる
人は、条件(コンテクスト)によって前面に出てくる強みが変わります。
ここでもやはり、強みの発動条件を押さえることがポイントです。
聞いた強みを書き出してみよう。教えてもらったこと以外の気づきが得られるかも!
強みを見つける方法3:データに聞く
✔ ストレングスファインダーを使う
✔ ほかのツールは使わなくてよし
ストレングスファインダー(SF)
ストレングスファインダーとは、米国ギャラップ社が開発したオンライン才能テストです。
人の才能を4つの領域・34の資質に分類しています。
177の質問に答えることで、自分に特徴的な資質が診断結果として出てきます。
(さくみの場合)
特徴的な資質ベスト5
①親密性
②学習欲
③内省
④活発性
⑤自己確信
「強み」診断ではなく、「資質」診断です。その資質を強みとして活かすかどうかは自分次第!
このテストを受けることで、以下のコトができるようになるとギャラップ社は謳っています。
GALLUP:クリフトンストレングスについて
- 自分が本来得意とすることを発見する
- 自分の最も優れた才能を強みにする方法を学ぶ
- 個別化された結果とレポートを使用して、潜在能力を最大限発揮する
3つ目に「個別化された結果とレポート」とありますが、これが秀逸!
資質の組み合わせを考慮したレポート(強みの洞察ガイド)で、資質が強みとして発揮される場面が書かれています。
他のいわゆる強み診断ツールでは、ストレングスファインダーほど、強みの発動条件の理解ができるものはありません。
そのため強みをデータに聞く場合は、ストレングスファインダーのテストを受けていれば十分でしょう。
※ストレングスファインダーの受け方はこちらの記事を参考にしてください。
(記事リンク)
サクッと分析して、たくさん行動しよう
3つの分析方法をすべてやってみるとだいぶ自分の強みがわかってきます。
早ければ一日で完結できるので、ぜひすぐに実践してみましょう。
しつこいようですが、分析にばかり時間をかけてはもったいないのでご注意ください!
強みは外的要因=条件(場面)の影響を受けるため、いくら分析を続けても「私は〇〇すれば必ずうまくいく!」と断言できないですからね。
いつまでたっても「私は〇〇すればうまくいくだろう!」なんです。
自分の強みが大体わかったら、いろいろな条件のなかで試行錯誤してみましょう。
強みの活かし方についてはこちらの記事を参考にしてください。
(記事リンク)